戻る

設立発起人

設立趣旨

国土の70%が森林で覆われた緑の島、日本。古来より豊富な緑と水に恵まれた私たちは、その地域にある自然から生み出された資源を手間暇かけ、有効且つ大事に利用してきた民族でした。その何気ない生活の営みにより私たちの生活と自然環境は意識することなく守られてきました。

しかし、時が流れ、人は経済優先と効率のみを追求する余りに、受け継がれ、そして未来の子供たちに託すべく一番大事な地球環境を壊しつつあります。環境保全にとって大事な森林、その森林を擁する九州の山々が疲弊、荒廃する状況にいたっております。特に、九州の森林面積の6割を占める人工林は手入れが行き届かず、渇水や山地災害の発生も懸念される状態です。その大きな原因が、人手不足と国産木材に対する需要の減少です。

一方、木材の最大の需要先である住宅の現状をみると、シックハウスに端的に示されるように住手の健康障害の発生、化石エネルギーへの依存や建築廃材の処理問題など深刻な環境問題を抱えています。風土に合った住宅を造る技術者も減少しています。

この様な九州の山々と町の実情を、お互いに理解し合っていませんでした。今、九州の山々と町をネットワークで結び、森林の現状を学び、九州で育てられた木材を適切に利用できるようなしくみを再構築することによって、水資源涵養、空気の浄化、国土の保全といった公益的な機能を九州の森林が維持、発揮できるようにすること、また、森林業の育成、森林資源の有効活用、地域材を使った木の家づくりによる良好な住環境づくりに寄与すること、更には森や木とのふれあいを通じて木の文化を復興することが求められます。

「特定非営利活動法人 九州森林ネットワーク」は九州の山々と町が共に手を結び、健全なる森林の保全、森林資源の有効活用、そして木の文化を後世に残す為に設立されました。

趣旨をご理解いただきまして、多くの方々のご参加をお願いします。

平成16年8月12日
九州森林ネットワーク
設立発起人会議代表 佐藤 宣子

発起人(順不同)

代表 佐藤宣子 九州大学大学院農学研究院
北里耕亮 熊本県小国町森林組合
矢房孝広 宮崎県諸塚村産直住宅推進室
井本一治 熊本県球磨川ライン木の家ネット
三原ユキ江 佐賀県㈱三原建築設計事務所
上山一豊 大分県㈱トライ・ウッド
岩本清壱 長崎県(有)公方建設
小渡勝也 沖縄県㈱幸和
川崎 薫 福岡県川崎建築構造設計事務所
嶋崎健一 福岡県㈱ウッディ工房
西村敏彦 福岡県西村工務店
原田公成 大分県㈱トライ・ウッド
三浦逸朗 大分県ミウラクワノパートナーシップ(有)
村田義弘 鹿児島県自然木
村山明男 福岡県㈱安成工務店
山本多喜弥 宮崎県耳川広域森林組合