理事長挨拶
NPO法人九州森林ネットワーク理事長の佐藤です。本会は、2000年に任意団体として立ち上げ、2004年にNPO法人化して活動してきました。「九州のマチと山々と結ぶ」を合言葉に年1回の九州森林フォーラムの開催と会員向け研修会を実施しています。フォーラムでは、九州の森林をめぐる様々な問題を共有し、マチの人々といっしょになって解決の道を探っています。
九州は近年、気候変動の影響で自然災害が多発しています。山腹崩壊が各地で発生し、山林所有者の高齢化や山村集落の過疎化の影響もあり、森林と人々の関係が希薄化しています。一方で、戦後に植林されたスギ・ヒノキからの伐採が進んでいます。木材価格が低迷したままでの生産増加は、一部で無秩序で荒い施業を進め、皆伐後に適切な造林がなされず、野生動物の被害が増加するなど森林をめぐって様々な課題を発生させています。
こうした問題に対し、山に向き合う人々を応援し、森からの様々な恵みに感謝しつつ、循環資源である森林の多様な活用と木材の適正利用を進めるべく、ともに考え、率直に語る機会を持ちたいと、20年間活動を続けてきました。NPOの事務局は宮崎県諸塚村、熊本県小国町、大分県日田市上津江町の山側が交代で務めています。会員は山の方々だけではなく、木の家づくりに取り組む設計士、森林ボランティア活動に携わる方々、行政職員などさまざまです。
今後とも「九州のマチと山々と結ぶ」活動を続けていきたいと思います。今回、HPをリニュアールし、過去の活動記録を残し、今後の活動や情報発信を強めてまいります。
ぜひ、当会への理解と会員としてまたフォーラム等への参加をよろしくお願いいたします。
2020年10月21日
九州森林ネットワーク
理事長 佐藤 宣子